T-14Z.鉄瓶鳳凰地紋 金銀象嵌入


  正面は上へはばたく姿,背面は下を見下ろす姿の鳳凰を配し,美しく表現した鉄瓶。

  鳳凰は,火を司る神であり聖なる動物のひとつ。甘い泉の水(霊泉)だけを飲み,60年から120年に一度だけ実を結ぶ竹の実のみを食料とし,梧桐の木にしか止まらないという。その卵は不老長寿の霊薬であるとともに,中国の西方にあるという「沃民国」,その南「猛鳥国」 に棲むともいわれ,その存在は伝説としてアジア全域にわたって語りつがれている。

  四神のなかでは朱雀にあたり,大変縁起の良いモチーフである。 羽根を広げて呼応する一対の鳳凰が浮き出してくるような,躍動感あふれる作風となっている。

 本作はその鉄瓶に熟練の名工が金銀の象嵌を施した豪華な逸品である。
鳳凰の部分は布目象嵌の技法でより華やかに,雲部には細密な銀線を嵌め込み,地紋の作風がよりきわだって見える。


サイズ(cm)  H24.0  ×  W18.0
容量(リットル)  1.97㍑
重量  1.6kg
素材

  本体: 鉄  象嵌部:本金,本銀
 蓋: 銅 (赤地)   
 弦: 鉄(鍛造)

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